お子さんに「お盆ってなぁに?」と聞かれて、分かるように伝えるのは、なかなか難しいですよね!
いざ説明をするとなると、おじいちゃんやおばあちゃんが帰ってくる日なんだよ!なんてざっくり説明をしても子供には伝わらないですし最悪、子供たちが怖がってしまうなんてこともありえますよね・・・
そこで今回は、お盆の由来などをお子さんにも分かりやすく伝えられるように、ポイントを入れて説明していきますので是非最後まで見ていってください^^
お盆の由来は?子供向けに簡単に説明!
まずは、お盆の由来をお子さん向けに簡単にポイントをご紹介したいと思います!
- お盆とはご先祖さまなどの霊に感謝するための行事やその期間のこと
- 日本古来の「先祖祭り」と仏教の教えの「盂蘭盆(うらぼん)」が合わさって広まった
- 期間は8月13日から16日が一般的だが、関東の一部地域では7月13日から16日、沖縄などの一部地域では旧暦の7月13日から15日に行われている
- お供え物をしたりお墓参りをしたり盆踊りをしたりして過ごす
- 食べるものに決まりはないが、そうめんや天ぷら、おはぎやお団子を食べる風習がある
お子さんには少し難しい言葉も多いので、クイズにしてあげたり、地域でどのような風習があるのか、ご家庭ではどのように過ごすのかを交えながらお話ししてあげたりすると良いのではないでしょうか?
ぜひ、実践してみてください!
お盆の語源や由来の意味は?(大人向け)
それでは、大人向けに解説をしていきたいと思います!
お盆とは、ご先祖さまなどの霊を祀る行事や、その期間のことを言います。
日本のお盆は、仏教の教えの「盂蘭盆(うらぼん)」又は「盂蘭盆会(うらぼんえ)」に基づいています。
「盂蘭盆(うらぼん)」が略して呼ばれるようになり「お盆」や「盆」となったそうです^^
では、実際に見ていきましょう!
お盆は仏教が関係している?
お釈迦さまの弟子に目連(もくれん)という人がいました。
目連は、地獄に堕ちて苦しむ亡き母の姿を見て、お釈迦さまから母を救うため「七代前までの祖先や父母達を供養する」ことを教えてもらいました。
目連は旧暦の7月15日(現在の8月上旬頃)に多くのお坊さんたちに食物を施し、供養してもらい、母を救いました。これが「盂蘭盆」の教えです。
日本では古来より「先祖祭り」が行われていました。
これにこの「盂蘭盆」が混合されて今日に至ると言われています。
ご先祖さまに感謝する古来の文化と仏教の親孝行の教えが融合した行事になるのですね。こうして学んでみると、さらに日本の奥深さを感じます。
お盆の期間はどれくらい?
次に期間についてご紹介したいと思います。
8月13日から16日を連想する方が多いと思いますが、関東の一部では7月13日から16日までの期間に行われています。
7月と8月に分かれている理由は、明治時代に行われた改暦が関係しているようです。
改暦は国際基準に合わせるために行われました。これにより、日本の行事はすべて30日遅れになり、お盆も8月が一般的になりました。
しかしながら、天皇に近い地域に住む人々は、昔のまま7月に行ったため、7月と8月に分かれたようです。
また、関東と地方のお盆の時期をずらすことで、家族や親戚が集まりやすいようにという説もあるようです。
なお、沖縄の一部地域では旧暦の7月13日から一般的な期間より1日短い15日の3日間に行われるそうです。
期間だけでもこれだけ違うとは驚きです。このようなところをクイズにしてお子さんと一緒に学んでみてはいかがでしょうか。
お盆はいつから始まったの?
現在のようなご先祖さまを祀る行事を行ったのは、なんと飛鳥時代までさかのぼります!
推古天皇が僧や尼を招いて食事やさまざまな仏事を行う「斎会(さいえ)」という行事を行ったのが起源と考えられているそうです。
その後貴族などにより現在のかたちが作られ、江戸時代に入ると、さまざまなものが大量生産できるようになり、庶民にも広まっていったそうです。
こんなにも古い歴史があったのですね。もっと日本の歴史を学んでみたくなりますね。
お盆の過ごし方は?
基本的には、ご先祖さまを供養して過ごします。供養の仕方をいくつかご紹介したいと思います。
お供え
ご先祖さまをお迎えするための盆棚(精霊棚)にお供え物を置いたり、いろいろな仏具などで飾ったりします。
一般的な仏具やお供え物は、こちらになっております。
- 位牌
- 浄水
- 仏花
- 香炉
- 線香
- 蝋燭(ろうそく)
- 燭台(ろうそく台)
- りん
- 五如来幡(ごにょらいばた)
- 盆提灯(ぼんちょうちん)
- 真菰(まこも)または、マコモのござ
- 笹竹
- 鬼灯(ほおずき)
- ミソハギ
- 蓮(はす)
- 果物
- 素麺
- 精霊馬(茄子の牛・きゅうりの馬)
- 御膳
- 水の子
- 団子
- おがらのハシゴ
- 山ユリ
- 杉の葉
- 粟(あわ)
- 小い
- 小豆
*お供え物や飾りは地域や宗派によって異なります。
お墓参り
お墓参りに行くことは、地域によってはご先祖さまをお迎えに行く、お送りすると考えられているそうです。
しかし、現代ではお墓と自宅が遠い場合も多く、お盆の期間中に2度もお墓参りに行くことが難しいかもしれません。
それでもお盆休みに帰省したときに家族そろってお墓に行き、きれいに掃除をし、ご先祖さまに感謝して手を合わせればご先祖さまも喜ばれるでしょう。
感謝の気持ちを忘れないことが大事なのですね。
盆踊り
夏の風物詩の一つとも言えるのではないでしょうか。実は、ご先祖さまを供養するための奉納の踊りなのです。
あの世から戻ってきた時に、「家族と共に楽しいひとときを過ごせるように」という意味があるのだそうです。
また、農作物の豊作を願うためでもあるのだそうです。
その他、京都の大文字焼きで有名な「五山の送り火」は送り火になりますし、ドラマや歌で有名になった「精霊流し」も長崎県や熊本県、佐賀県の一部地域で行われる、死者の魂を弔って送る行事です。また、精霊流しと同等な行事に「灯篭流し」もあります。
意外と知らないお盆の行事がたくさんあるかもしれません。それらをお子さんと一緒に学んで実際に体験してみるのも良いかもしれませんね。
お盆に食べる伝統の食材はある?
地域や宗派によっても違いはありますが、基本的にお盆に食べなければならない食材はないようです。しかしながら、風習として食べる料理がいくつかあるようなので、ご紹介しますね。
そうめん
「細く長く幸せが続くように」と願いを込めて食べます。
また、そうめんを糸に見立てて、「針仕事や織物の製作が上手くできるようになりますように」と願う意味もあるそうです。
さらに、平安時代にそうめんを食べると熱病にかからないと信じられていたことから、家族の健康を願う意味もあります。
また、お供え物としてご先祖さまが帰るときに精霊牛の手綱にしたり、荷物を縛るための綱として使っていただいたりする地域もあるそうです。
「冷たくて美味しい」だけでなく、さまざまな意味や願いが込められているのですね。
よく味わって食べてみたいものですね。
天ぷら
古来より肉や魚などをしない精進料理を食べる風習があるため、精進揚げ(野菜の揚げ物)が多いようです。しかし、エビやイカなど動物性の食材を使うこともあるようで、基本的にその地域のその時期の旬の食材を天ぷらにして食べる習わしがあるそうです。
また、先ほどご紹介したそうめんと一緒に食べる地域が多いようです。
冷たいそうめんにサクサク衣の天ぷらを一緒に食べると、より一層美味しくなりますよね。思い出しただけでもお腹が空きそうです(笑)
おはぎ
小豆には魔よけの効果があり、邪気を払ってくれると考えられていました。また、もち米には「五穀豊穣(ごこくほうじょう)」を祈る意味がこめられており、ご先祖さまのおやつとしてお供えとされます。一度お供えしたおはぎは早めに下げて、傷まないうちに家族で分けて食べるのが良いそうです。
甘くて美味しいおはぎにもきちんとした意味があるのですね。次に食べるときはよく味わって食べてみたいものですね。
お団子
お団子もおはぎと同様、ご先祖さまのおやつとしてお供えするために作られてきました。
お盆期間中のお団子は、その日によって味付けを変えるようです。
あんこやみたらしなどの甘い味付けでご先祖さまの長旅をいたわり、疲れをいやしていただく「お迎え団子」、
きなこやあんこ、白いお団子などご先祖さまが滞在しているときのおやつの「お供え団子」、
ご先祖さまがあの世に持ち帰って好きな味付けで食べてもらうため、味付けをしない白いお団子の「送り団子」
などさまざまのようです。
意味を知って食べてみると、より美味しく食べられるかもしれません。お子さんと一緒に、ぜひ試してみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
最後にもう一度おさらいをしておきましょう。
・お盆とはご先祖さまなどの霊に感謝するための行事やその期間のこと
・日本古来の「先祖祭り」と仏教の教えの「盂蘭盆(うらぼん)」が合わさって広まった
・期間は8月13日から16日が一般的だが、関東の一部地域では7月13日から16日、沖縄などの一部地域では旧暦の7月13日から15日に行われている
・お供え物をしたりお墓参りをしたり盆踊りをしたりして過ごす
・食べるものに決まりはないが、そうめんや天ぷら、おはぎやお団子を食べる風習がある。おはぎやお団子はお供えしてから食べる。
ぜひ、お子さんと一緒に素敵な想い出をたくさん作ってくださいね。