あゝ荒野

あ荒野 は本当にやってるの?ネタバレやあらすじなどまとめ

歌人であり、劇作家で知られる寺山修司さんが遺した唯一の長編小説『あゝ、荒野』。
この作品の映画化は、出演キャストも豪華で内容も興味深く話題となりました。

なんと!菅田将暉さんは、この作品で第41回日本アカデミー賞・最優秀主演男優賞を受賞しています。菅田将暉さんの演技にも注目です!

また、『息もできない』でコワモテヤクザを演じたヤン・イクチュンさんが『あゝ、荒野』に出演。以前の作品とは正反対の吃音で赤面対人恐怖症という難役に挑んでいます。

そんな豪華2人のダブル主演と魅力満載です!

お2人の息の合った演技。また、本当の兄弟の様な空気感はとても魅了されます♪

菅田将暉さんが少しセクシー。。。( *´艸`)演技ヤバすぎ。。。

もちろん入念なトレーニングを積んだボクシングシーンも圧巻です!

裕二には果たして勝つことができるのか?そして2人の人生の答えはでるのか。

あ荒野 は本当にやってるの?ネタバレやあらすじについて、まとめていきます。独占配信などが豊富に揃っています。

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あ荒野 は本当にやってるの?ネタバレやあらすじ

2021年の新宿が舞台です。奨学金の返済を免除する代わりに自衛隊活動などに関わるという徴兵制度のような法案『社会奉仕プログラム法』が制定されようとしていました。

気性が荒く、少年院に3年入っていた新次。かつての仲間裕二に裏切られ入所していました。

出所後、裕二のもとを訪れますがプロボクサーになっていました。

新次は憤りを隠せません。「人の事を、廃人にしておいてテメーはスポーツかよ!」と怒りをあらわにします。

新次が、殴りかかろうとしますが周囲に止められてしまいます。それでも、なんとか周囲の静止を振りほどき殴りかかりますが、プロボクサーになった裕二に軽く1発、お腹にくらい返り討ちにあってしまいます。

プロボクサーと素人だと本気で喧嘩もできません。そこで、裕二を倒すため自身もプロボクサーを目指します。

一方、建二は心優しい青年ですが、話すのが苦手で常にどもっており、自信がなくおどおどしています。自分自身を変えたい・強くなりたい。という気持ちからプロボクサーを目指します。

そんな正反対の新次と雄二ですが、ある日偶然出会い同じプロボクサーを目指すようになります。

それぞれが、自分たち自身の人生をどう生きるのか。

2人を中心に周りの人間との関わりや生と死、そして孤独について深く考えさせられる作品となっています。

ここからは、あ荒野のネタバレを含みます!ご注意ください!

あ荒野:1話

新次は裕二が有名ボクシングジムにいることがわかり殴りこみに行きます。しかし、裕二に返り討ちにされてしまう新次。

裕二はジムのトレーナーに「プロだろうが!素人に手だすんじゃねぇ!」とその場で怒られますが、新次は腹をおさえながらその場を立ち去ります。

たまたま外からその様子を見ていた片目こと堀口と建二は、新次の様子をずっと見ていました。外にでてきて倒れこむ新次を建二が助けます。そして堀口は、「良いパンチを持っているが今のままでは勝てない、自分のボクシングジムにこないか?」と勧誘しますが、その場ではそのままチラシを受け取るだけでした。

その後、新次は兄貴的存在であり、裕二に殴られ重傷を負っていた劉輝(りゅうき)のもとを訪れます。しかし、劉輝も車いす姿で一生懸命スポーツに打ち込んでいます。その姿をみて声もかけずに新次はその場をあとにします。

3年前から時間が止まったままのような新次。また、ある日出会った芳子には【愛がある】と思って一夜を過ごしますが、当の芳子は男とホテルにいっては金を取ってその場から立ち去る。という日々を繰り返しており、新次も同様に有り金を取られ逃げられてしまいます。

建二は床屋で働いていますが、話すことが苦手で常にどもってしまい練習しても上手くいきません。父親と同居していますが、日ごろから酒を大量に飲み暴力をふるう父親に嫌気がさし、自分を変えたい・強くなりたいという気持ちがでてきます。

堀口に再度勧誘された2人。新次は裕二をリング上で倒すために・建二は家を出て自分自身を変えるために。それぞれの思いを抱えながら住み込みでトレーニングをすることになるのでした。

新次は仕事がなかったため、ボクシング好きの宮木が経営するケアセンターで働くことになり、建二は引き続き床屋で働きながらのトレーニングを行う日々。新次は建二のことを【兄貴】と呼び、2人で一生懸命トレーニングを積んでいくという内容でした。

新次は裕二を倒すため。建二は自分が強くなりたいため。という目的が強く主張されていたように感じます。

あ荒野:2話

ある日の高校の授業中の場面から始まります。マコトの目の前で友人が突然窓から飛び降り自殺を図り死亡します。

ここから『自殺防止研究会』に参加することになるマコト。活動の中で”自殺したいと思ったことはあるか”という問いを街中でインタビューするが、数多くの自殺願望を持つ方に出会うこととなります。

その中に建二の父・建夫もいました。建夫は「息子がいたが半年以上会っていない」と語ります。研究会の会長・川崎はその人達を一時的に保護しようと、メンバーの恵子に提案します。恵子も友人が自殺したという心に傷をおっていました。

新次・建二は相変わらず肉体作りにはげみ、トレーニングの日々です。日々過ごすなかで、自分たちの出生や両親について話していきます。

建二は韓国人の母と日本人の父のハーフであること。母が亡くなり父に連れられ日本にきたことを話します。

新次は父が自殺し、母には捨てられ孤児院で育ったことを話します。

個人的に、このシーンは好きです。この話がきっかけで2人の距離がさらに近くなり、絆が深まった気がします。

その後、2人はプロ試験を受け本格的にボクシングに打ち込みはじめます。堀口は2人を本気で育てたく、ボクシングジムの経営元である宮木社長にトレーナーを雇いたい。と、資金を申し出ますが断られてしまいます。

どうしても諦められない堀口は、昼は清掃員・夜はホストをしながら資金をため、自分の師匠でもある馬場にトレーナーを依頼します。

馬場の鬼の様なトレーニングが始まり、デビュー戦が決まるという内容でした。

自殺防止研究会についてはここでは詳細がわかりにくく感じました。ちなみに会長の川崎と恵子は関係を持っています。恋人なのかどうかはちょっと違う感じにみえましたが...

新次のセリフの中で、”ボクシングはより相手を憎んだほうが勝つ”という言葉が印象的でした。また、トレーナーの話をしていたラーメン屋で偶然そこで働く芳子と新次が再会します。この2人の今後も気になりますね。

あ荒野:3話

自殺者保護施設の様子が映し出されます。そこには建二の父をはじめ、インタビューで死にたい・死んでやる!と言っていた人たちが保護されていました。その人たちに会長の川崎は”自殺防止フェス”に協力してくれないか。と申し出ます。

場面は変わりデビュー戦の様子になります。建二が先に試合に臨みますが、事前に挨拶しにいった相手に同情したのか気絶したふりをして負けてしまいます。

次に新次の番です。ふと観戦していた宮木社長の秘書である君塚京子に気付きます。なんと新次の母だったのです。お互い驚く中、試合が始まります。芳子も応援にきています。新次は12秒でKO勝利をしたのでした。

その後、ケアセンターで仕事中に母・京子からお弁当を差し出され話しかけられる新次ですが、一切手をつけずに無視します。

回想シーンで新次の父が自殺したときのシーンが流れるのですが、母・京子が死んだ夫に対し「弱虫!」と泣き叫ぶシーンが印象的でした。

新次は次の対戦相手が決まりトレーニングに集中します。芳子と真面目に話をする場面もあり、真剣にボクシングをやると宣言し、芳子のことも大事におもっている様子が描かれます。

また、新次と建二のトレーニングもさらに本格化。新次はリング上で更に力をつけられるよう指導されます。建二は負けてしまったこともあり、リング外での練習となってしまい2人の力に少しずつ差がでてきた感じでした。

”自殺防止フェス”が開催される場面がうつしだされます。インタビューした人たちをロープで首にまきつけた状態で、死に直面した時にどんな心理になるのか。と1人ずつ質問していきます。

怖くなり、みんな逃げ出し生きることを選択していくのですが、建夫との会話を最後に会長の川崎は「美しい死をみせてやる」と言い、ドローンを使ってフェスの見学者や研究会のメンバーの前で自殺をします。自殺理由は『社会奉仕プログラム』への抗議で自殺したのでした。

新次は次の対戦相手”神山”との対戦に挑みます。そこに因縁の裕二も試合をみに来ています。神山との試合は新次の勝利。ですが、必要以上に殴り、裕二に向かって過激に挑発します。新次は周りが冷静にみれなくなってきている感じでした。

最後の川崎の死についてはグロくてちょっと衝撃的な映像でした。この設定がどう絡んでくるのでしょうか。最後に立ち去る建夫が放った「それでも生きていかなきゃならない」という言葉が印象的でした。

あ荒野:4話

時は2022年の新宿。

新次は順調に試合に勝ち、強くなっていきますが建二は自分の自信のなさや優しさからかなかなかうまくいきません。新次の強さに憧れを持つようになります。

そんな中、自殺防止フェスで自殺した会長の子を身ごもっていた恵子が勤務中に倒れます。たまたま居合わせた建二が恵子を助けましたが、お腹の子供は亡くなってしまいます。後日、恵子はジムを訪ね、これまでのことを建二に話します。『何の為に生きてるんですかね。』という問いに、建二は『つながる為』と答えます。恵子は『あなたは誰かとつながったことはあるんですか?』と再度問うと建二は答えませんでした。

新次は勤務中、君塚京子(母)と話しますが、衝撃の事実を知らされます。建二は父を自殺に追い込んだ奴の息子だというのです。少し複雑な心境になる新次でしたが、建二は建二だ。と答えを出します。

一方マコトは、建夫に自衛隊に入ることを伝えます。建夫はガンでもう長くありませんでした。

建二は馬場に『上を目指せと言われ、ボクシングは相手を倒さなきゃなんない。チャンピオンはたった1人なんだ。そうなると、新次も倒さなきゃなんねぇな。』と言われ新次に対し、改めて思いが強くなります。そして丁度そこへ大手の山寺ジムへの勧誘がありました。

場面は変わり、新次はりゅうきさんと出所後初めて顔を合わせます。ですが、裕二を許したりゅうきさんの気持ちがどうしてもわからず新次は怒鳴り、その場を立ち去ります。

この話の中では建二の寂しさ・孤独がとても表れていたように感じます。特につながる為。というセリフは印象的でした。

あ荒野:5話

裕二戦の為、減量中でキツイ状態の新次はボクシングに集中しているため無意識に芳子との距離も段々離れていきます。

建二は新次への憧れが増し、『新次みたいになりたい』と伝えますが、
『無理だよ、俺は俺。兄貴は兄貴だもん。違う道走ってんだぜ。』を新次は答えます。その後新次にスパーリングを申し込む建二は新次を追い込むまでスパーリングをして考えを固めます。山寺ジムへの移籍です。建二は、ずっと対戦相手として新次とグローブをまじえたかったのです。

いよいよ裕二との試合当日。りゅうきさん・芳子・建二も見に来ています。
1ラウンド~2ラウンドは裕二の流れでしたが、3ラウンド目から新次が挑発し始め、最後にはほぼ殴り合いのような試合に。
判定の結果、新次の勝利でしたが、納得のいかない新次。『これでいいのかよ、裕二!』と問いますが、裕二は黙ってその場を去ります。新次は目標を達成したにも関わらず、素直に喜べなかったのです。

一方、建二は山寺ジムへ移籍し、床屋も辞めることになりました。次々と試合でKO勝ちに!そこへ恵子が建二へアプローチしますが、『あなたとは繋がれない。』と拒否します。建二とつながることができるのは新次だけだったのです。

新次は建二が移籍していなくなったことを試合後に知ります。その後、久しぶりに芳子のもとへ行きますが、芳子はすでに引っ越しており仕事も辞めていました。追い打ちをかけるようにジムも閉鎖になると堀口に言われ、リングの上で泣き続けるのでした。

因縁の裕二との試合は本当に圧巻でした!鍛え抜かれた肉体美と2人の本気がとても印象的で必見です!また、何もかもなくなると分かった瞬間の新次の涙にはつられてしまいました...

あ荒野:6話

ジムが閉鎖し、勤務先のケアセンターも無くなった新次はマンガ喫茶で働いていました。
無気力に生きていた新次でしたが、建二との試合が決まりトレーニングを再開します。新次は建二を敵として意識します。

そして、いよいよ試合当日です。
マコトは建夫を試合に連れていき、芳子や宮木社長・君塚京子も観戦にきています。
新次は控え室で『兄貴は俺とつながろうとしてる。でもその手にはのらねぇ!』と言葉を発します。建二がどう考えているのか、新次にはわかっていたのです。

試合が始まり、初めは建二が優勢でした。しかし、段々新次が攻め始めます。
そのパンチを数を数えながら受け続ける建二。
その様子を見て周りも泣きながら観戦しています。

”みんなどこにも行かないで。僕はちゃんとここに立っている。だから行かないで、行かないで。新次、僕はちゃんと立ってるから。僕はここにいる、だから愛してほしい”

89発目を受けて、とうとう建二が倒れてしまいます。建二は新次を憎めなかったのでした。

その後控室で横たわる誰かの体にシーツをかけ、【死体検案書】に医師が名前を記入しています。
名前は【二木建... 】

最後のシーンでは試合後うつろな感じで下を向いている新次がうつり、映画は終わります。

残り約20分の試合シーンでは本当に涙なしでは見れませんでした!特に試合中の建二の心の叫びのセリフには号泣してしまいました。また、試合中建二の父・建夫もタバコの缶を落とし、意識がなくなったような描写がありました。どちらが亡くなったのかはハッキリとはわからない最後でした。

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あ荒野 は本当にやってるの?ネタバレやあらすじなどまとめ!

いかがでしたでしょうか?

前編は2人が出会い、絆を作りつつボクシングに励んでいく様子が描かれている印象でしたね。

また、自殺防止研究会がどう絡んでくるのかも気になるところです。

正直、社会奉仕プログラム法や自殺防止の会についてはうぅ~ん...といった内容でしたが、必要な過程であり、生きるということを主張したかったのかな。という感じでした。

名前は【二木建... 】についてですが、原作では【二木建夫(20)】となっています。色々考えられるのですが、これが名前も覚えてもらえていなかったのかもしれないという建二の孤独を象徴していたのだとしたら寂しすぎます。
それをふまえて、もしかしたら映画ではどちらかわからないような描写になっているのかもしれませんね!
建二が亡くなったのだとしたら悲しすぎる...

それにしても本当に2人を中心に俳優さんの演技に魅了され、引き込まれました。鍛え抜かれた肉体美や試合のシーンは必見です!!ただのボクシング映画ではありません!青春映画といっていいのではないでしょうか!

長文読んでくださりありがとうございました!

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