ゴールデンウィーク中日の5月4日は「みどりの日」ですね。
しかし、このみどりの日。実際にお子さまから「みどりの日ってなぁに?」と聞かれて簡単に答えるのは、なかなか難しいかもしれません。
ぜひ、お子さまと一緒にチェックしてみてください。
みどりの日とは?子供向けに簡単に説明!
まずは、お子さま向けに簡単にご紹介したいと思います。
- みどりの日は、自然に感謝し、豊かな心をはぐくむことを目的としてつくられた
- 植物が好きだった昭和天皇をしのんで「みどり」がつく祝日名になった
- もともと4月29日だったが、この日を「昭和の日」に変更したことで、現在の日に移動になった
- 植物を観察するイベントや、普段は入園料が必要な動物園や公園が無料開放されていることもある
お子さまには、身近なものや好きなもの、例えば食べ物や動物、魚、植物などをキーワードに混ぜてお話してあげると良いのではないでしょうか。
このとき、感謝する気持ちも一緒に伝えると良いと思います。
ぜひ、試してみてください。
みどりの日の由来や意味は?(大人向け)
日本の祝日は、「国民の祝日に関する法律」によって決まっています。
この法律によると、みどりの日は「自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ」ことが目的とされています。
これは、昭和天皇が緑化事業に積極的だったことに関係があるようです。
昭和天皇は生物学、特に植物の研究に力を注いでいました。
在位中には全国のさまざまな植樹祭に参加したり、環境問題の重要性を説いたりしていました。
昭和というと、激動の時代であるがゆえに汚染問題なども多かったように思います。
そのような中で天皇自ら重要性を説いてくださるのは、日本人として誇らしい気持ちになるような気がします。
その昭和天皇がご崩御され、後ほどご紹介しますが、昭和天皇の誕生日を自然の大切さを意識するための祝日にしようという動きが高まりました。
祝日名を考えるとき、有識者の多くが自然を連想させる「緑」に関連した名前が良いのではないのではないかとなりました。
その結果、みどりの日が誕生したのです。
日本には祝日を決める法律があったのですね。驚きです!
近年、都市部では緑を楽しむ場所が少なくなっているように思います。
また、さまざまな理由により外で楽しむことがためらわれる時代でもありますよね。
そんな中で、一年に一度でもお子さまと一緒に自然の大切さを学びながら考える日があっても良いのではないかなと思います。
ぜひ、実践してみてください。
みどりの日と昭和の日の関係は?
歴史は意外と浅く、制定されたのは1989年(平成元年)です。
ちなみにこの時点での日にちは4月29日でした。現在の5月4日に移動したのは、2007年(平成19年)からです。
大人の方で「そうそう!4月29日だった!」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
それではまず、みどりの日ができた歴史を見てみましょう。
4月29日は昭和天皇の誕生日です。そのため、1988年(昭和63年)までは「天皇誕生日」という祝日でした。
昭和天皇がご崩御されたのち、1989年から現上皇の誕生日である12月23日が「天皇誕生日」になりました(現在は現上皇の生前退位により皇太子様が天皇に即位されたため、2月23日が天皇誕生日ですね)。
4月29日は平日に戻る可能性もあったそうですが、4月29日から5月5日まではゴールデンウィークで休み!という方も多いですよね。
そのような中で祝日を少なくすることは国民への影響が大きいと考えられました。その結果、残されることとなり、「みどりの日」ができました。
やはり、大人の方にとってもお子さまにとっても少しでも休みは多い方がいいですものね。平日に戻らなくて良かったです。
さて、5月4日に移動した理由について紹介する前に、興味深いお話をご紹介します。
5月3日は「憲法記念日」、5日は「こどもの日」の祝日ですが、4日はというと、もともとは平日でした。
そのため、多くの人は連休の合間に出勤・通学しなければなりませんでした。
やはり連休の方が嬉しいですよね。政府も同じ考えだったようです。
1985年(昭和60年)に祝日法が改正されることになりました。これにより、祝日と祝日の間の平日を国民の祝日とすることが決まりました。
しかし、この時点では「暫定祝日」という、休み扱いにしても良いし、しなくても良いという中途半端な日でした。
もちろん、どちらでも良い日なので、祝日が土曜日や日曜日の場合、振替休日になりますが、この日は振替休日の対象になりませんでした。
少々強引ではありますが、お休みが多くなるのは嬉しいことですが、お休みでないところもあったとなると何とも複雑な気持ちになります。
これまた政府も同じ考えだったようです。2005年(平成17年)に再度祝日法が改正されることになりました。
そして、2007年より4月29日を昭和天皇の誕生日や昭和という激動の時代を思う日として「昭和の日」とすることが決まりました。
ちなみに、これは今を生きる子どもや若い人たちに昭和を知ってもらうと同時に、明るい未来を描いてもらいたいという意味もあるそうです。
4月29日が「昭和の日」になったことで、なんと!「みどりの日」は一度消滅しかけてしまいました。
しかしながら、昭和天皇への想いが詰まったこの祝日名をなくしてしまうのはあまりにも惜しいという声が多く、最終的に暫定祝日という何とも中途半端な日であった「5月4日」に「祝日」として当てはめることになりました。
これにより、5月3日から5日までのゴールデンウィークの飛び石連休が解消され、土曜日や日曜日と重なったときも振替休日ができるようになりました。
みどりの日と昭和の日、どちらも過去と未来を考える大切な日なのですね。
それにしても、みどりの日が移動した理由がなんとも意外なもので驚きを隠せません(笑)
みどりの日のイベントはある?
4月15日から5月14日は、「みどりの月間」とされています。
そのため、特にこの期間は環境や自然について考えたり学べたりするさまざまなイベントが各地で開催されています。
野山などの植物を観察しながら散策したり、田植えなどの農業体験ができたりなど、楽しいイベントがたくさんあるようです。
この頃は天気も良く過ごしやすい時期なので、お子さまと一緒に参加するのも良いかもしれませんね。
また、せっかくの大型連休中なので、少し遠くまで旅行気分を味わいながら思い出をつくるのも良いのではないでしょうか。
その他にも自然にまつわる展示を実施している施設や公園が、無料で入ることができることもあります。
例えば、動物園や、水族館、植物園、公園・庭園などで、普段は入園料が必要な施設が無料で楽しめるようです。
普段楽しんでいる場所もなかなか行く機会のない場所も「無料で」入ることができるので、近くでも遠くでもお子さまと一緒に家族そろって出かけるのも良いのではないでしょうか。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
一言でみどりの日と言っても、みどりの日になった理由があったんですね!
これで子供たちに伝えることができますね♪
- みどりの日は、自然に感謝し、豊かな心をはぐくむことを目的としてつくられた
- 植物が好きだった昭和天皇をしのんで「みどり」がつく祝日名になった
- もともと昭和天皇の誕生日の4月29日だったが、この日を「昭和の日」に変更したことで、現在の日に移動になった
- 現在の日にちは、意外にも大型連休をつくるためのものである
- 植物を観察するイベントがあったり、普段は入園料が必要な動物園や公園が無料開放されていたりすることもある
ぜひ、お子さまと一緒に自然について考えるきっかけの一つにして素敵な思い出をたくさんつくってください!